CD: お勧めのアルバム

ブログのサイドバーにお勧めのテゼの本とCDのリストを追加してみました。これらは、フランスのテゼ共同体のアトリエで現在売られているCDのリストとほぼ一致します。
 
詳しい方はお気づきかもしれませんが、日本で売られているものと違います。実は、お勧めしたいCDの多くは、残念ながら日本で取扱いがありません……。
 
発売アルバムはテゼと日本で違いがある

テゼ共同体は2-3年くらいごとに新しいアルバムを制作していますが、日本で売られているものは、テゼが15年以上前に録音した音源(「インストゥルメンタル」以外)か、テゼ以外の団体が制作したものです。

ジャケットには2003年と書いてあったりしますが、これは日本での発売年であって、使われている音源はもっと古いものです。90年代、80年代のもの。

特に「カンターテ」は、今のテゼの音楽からは相当古いとものという印象を受けると思います。(貴重な録音であることは間違いないので、テゼ音楽の歴史に興味のある方は、絶版になる前にお求めになるといいかもしれません。)その他の録音は、基本的に現在のテゼの音楽とそれほど変わりません。

古い録音の中で、ぜひ聞いてほしいというものもあります。「ジョイ・オン・アース(Joy on Earth)」は、かなり古い録音ではありますが、収録曲うちジョセフ・ジェリノー神父作曲のものについては、ジェリノー神父が自ら指揮をしていて、貴重な録音です。

また日本では、テゼの音楽をプロの合唱団が歌ったものがいくつか売られています。これらはテゼでは販売されていません。音楽としてはたいへん美しいのですが、テゼで歌われているものとは、歌い方や演出にだいぶ違いがあると思います。テゼでの音楽の考え方を学びたい人にはお勧めしません。

どこが違うのかについては、また別の機会に説明したいと思います。
 

最初はテゼ制作によるCDがおすすめ

テゼでの音楽の用い方を知りたい人は、まず最初は、テゼ共同体が制作しているものを聞くことをお勧めします。コピーライトが「Atelier et Presse de Taizé」または「A&TP」となっているものが、テゼ共同体によって制作されたものです。

これらはレコーディング・スタジオで録音したものではなく、テゼの和解の教会、テゼ村の小さな教会での祈り、またはテゼのヨーロッパ大会の祈りを録音したものです。


Laudate omnes gentes

日本で祈りを企画する方に特にお勧めしたいのが以下の2枚です。


「Laudate omnes gentes」はテゼの定番の曲を16人の少人数で歌っているアルバムです。テゼといえば大人数で祈るイメージがあるかもしれませんが、ごく少人数で祈る場合もあります。このアルバムは、小さな集いのお手本として、とても参考になります。

以前、テゼの曲にはソロと会衆が交互に歌う種類の歌(「オスティナート・リフレイン」)があり、これらは大きな集い向けと説明しましたが、このCDにオスティナート・リフレインは入っていません。

時折ソロが歌われていますが、これらはまたオスティナート・リフレインとは別の種類の曲です。わずか16名で歌っていますが、4声で聖歌隊がしっかりハーモニーを支えて土台となっているので、楽器やソロを入れることができています。

(人数が少ないときにソロや楽器を入れると、会衆がつられて主旋律が崩れる場合があるので、参加する人が歌をよく知らない場合は、ソロや楽器は慎重に用いた方がよいと思います。)

そして、「インストゥルメンタル1」は、「Laudate omnes gentes」と同じ収録曲を、楽器だけで演奏したもので、伴奏の代わりに用いることができます。