ブラザー・ロジェ死後10年を覚えて


今年、ブラザー・ロジェが亡くなって10年目の年にあたります。今年8月16日の週には世界中から青年たちが集まり、大きな祝祭の祈りが捧げられる予定です。

2005年のブラザー・ロジェの暴力的な死は、世界中の人々をショックを与えました。各紙で報じられ、まったく宗教に関係のないようなエコノミスト誌も特集を載せました。

10年前のブラザー・ロジェの死について、現在はあまり情報が日本語で公開されていないので、少し載せてみたいと思います。

ブラザー・ロジェの墓 (花壇)
ブラザー・ロジェの死

2005年8月16日(火)、ブラザー・ロジェは2,500人が集まっていたテゼの「和解の教会」で、夜の祈りの最中に精神の問題を抱えた女性によってナイフで刺され、 間もなく息を引き取りました。それは現代の悲しみと苦悩の現実を象徴したような亡くなり方でした。

事件が起きたのは祈りで2曲目が始まったばかりのときでした。その時教会には医師が2人いて、すぐに駆けつけましたが、もうすでにできることは何もなかったと言います。

祈りは一時中断したものの、 「ブラザー・ロジェの意向は祈り続けることです」というアナウンスの後、皆そのまま祈り続けました。

翌朝8月17日の朝の祈りで、献げられた祈りは以下の通り。
共に寄り添ってくださるあわれみのキリスト、 あなたはすでに世を去った人とも、ずっと近くにいる人とも、 わたしたちを繋げてくださいます。 あなたの御手に今ブラザーロジェをおゆだねします。 彼はわたしたちが見ることのできない真実の中にすでにおられます。 彼の足跡の内に、あなたの光の輝きを迎え入れるようにわたしたちを整えてくださいます。

葬儀で新院長のブラザー・アロイスが捧げた祈り。
善なる神、わたしたちは、病いによって、ブラザーロジェの人生に終止符を打った女性をあなたの赦しにゆだねます。十字架のキリストとともに、わたしたちは祈ります:父よ、彼女をお赦しください。彼女は何をしているのか知らないのです。


主の慈しみに生きる人の死は主の目に価高い

ブラザー・ロジェが亡くなった当日、ブラザーたちは夜中に「和解の教会」に集まり、歌と聖書と沈黙の祈りをもちました。そこで語られた、ブラザー・フランソワ(テゼで最年長のブラザーのひとり)の言葉。
聖書にはこのような言葉があります。「主の慈しみに生きる人の死は主の目に価高い」。
ブラザー・ロジェの死は、わたしたち皆にとって、たいへんな犠牲でした。死とは、何かが引き裂かれるようなものです。非業の死はより一層そう感じられます。そして、その死が精神的に不安定な人によるものであっても、絶望さえ感じさせる不公平感がぬぐえません。
わたしたちは暴力に直面するとき、平和によってのみ対抗することができます。ブラザー・ロジェは、つねにそう主張していました。平和は内的にも外的にもわたしたちの全存在を捧げることを求めます。それはわたしたちの全人格を必要とします。ですから、今晩、お互いに平和を伝え合い、すべての人が希望のうちにとどまることができるように、全力を尽くしましょう。
この聖書の言葉は、この死がわたしたちだけの犠牲ではなく、それは、神にとっても犠牲であるということを伝えています。神ご自身が、わたしたちと悲しみを共にしておられるのです。わたしたちとともに苦しんでおられます。聖書の言葉が語っているように、このように、神は「主の慈しみに生きる人の死」を感じておられます。
ブラザー・ロジェは、確かに主の慈しみに生きる人でした。ブラザーは初めから、神がわたしたちを愛してくださっているとわたしたちが理解できるように全力を尽くしました。終わりのない愛、だれをも排除しない愛、ありのままのわたしたちをを受け入れてくださる愛、限りない神の愛を。
この死が神ご自身の悲しみに触れるものであるならば、ブラザーロジェを通して、わたしたちに与えられた全てのことについて感謝を捧げましょう。

ブラザー・ロジェの葬儀の様子(1時間57分)

カトリック・プロテスタント、正教などキリスト教の様々な教派の指導者が協力して司式しました。

テゼのヨーロッパ大会|2015年はスペインのバレンシア



これまでと違った年越しを・・・



このCMは、テゼが作ったものではないようです。誰かテゼに行ったことがある若者が、昨年のプラハ大会をみんなに知ってもらおうと自発的に制作したものと思います。思わず笑っちゃいますが、若者にとって、テゼという場所がどういう場所なのか、少し垣間見えるようで印象的です。

年末年始に毎年行われているテゼのヨーロッパ大会、今年はパエリアの発祥地スペインのバレンシアで行われます。行きたい方はそろそろ準備を始めた方がいいと思います。

    テゼのヨーロッパ大会とは?

    テゼ共同体が毎年ヨーロッパの大都市で開催している青年の集い。今年で37回目になりますが、バレンシアで行われるのは初めてです。テゼを離れて、日常生活の中で巡礼をどう続けたらよいか。そんな問いに答えるため、36年前に始まったのがこの大会。「地上における信頼の巡礼」と呼ばれています。

    ローマ教皇やカンタベリー大主教などの教会指導者はもちろんのこと、平和と和解のための青年大会として知られていて、毎年国連事務総長やEU議会の議長などの国際機関から応援のメッセージが届きます。昨年のチェコでは、大統領からの歓迎のメッセージもありました。

    日本ではテゼのヨーロッパ大会などニュースにもなりませんが、ヨーロッパ大会はテレビやラジオで中継があり、新聞に公共放送局によるテレビ中継など、メディアでも多く取り上げられます。

    ヨーロッパ大会ならではの特徴としては、大都市の有名な観光名所がテゼの会場になってしまう!ということです。参加者は、ヨーロッパの美しい街並みを楽しみながら、プログラムに参加します。例えば、昨年のプラハ大会では、祈りの場所の一つがプラハ城のなかの聖ヴィート大聖堂。数年前のローマ大会では、バチカンのサンピエトロ広場で4万5千人の若者がローマ教皇とともに祈りました。

    【日 程】

    日程 A  2015年12月26日~2016年1月1日 (ボランティア+メイン大会)
    日程 B  2015年12月28日~2016年1月1日 (メイン大会のみ)

    (※ いずれも部分参加はできません。)

    【対 象】  17~35歳までの方 (テゼの年齢制限に準ずる)

    【紹介ビデオ】  雰囲気はこんな感じ。



    美しいお祈り

    テゼは美しい音楽で有名です。1950年代にアカデミー・シャルル・クロ・ディスク大賞(フランスのグラミー賞)の歌部門で受賞して、テゼの名前は広く世界に知られるようになりました。

    2015年は、メジャー・レーベルクラシックの名門レーベル、ドイツ・グラモフォンとテゼのコラボCDが発売されました。日本でも、タワレコなどの一般のCDショップでも買えます。


    教会には縁がないという方でも、テゼの音楽が好きな人は沢山おられます。キャンドルの柔らかい光に包まれながら、短い歌を繰り返すうちに不思議と癒されます。

    途中長い沈黙の祈りがあり、数万人が水を打ったように静まります。座禅の文化があるからか、これも結構日本人には合うようです。沈黙の経験を、もっとも力強く印象に残ったこととして挙げる人も少なくありません。

    礼拝やミサのように決まった所作などなく、ただそこにいて、気が向けば歌えばいいという簡単&ゆるい雰囲気なので気軽に参加できます。静かな美しい祈りで迎える年越しもまたよいものです。


    充実のワークショップ

    ヨーロッパ大会は、ワークショップというものがあります。その国ならではの充実の内容。分野は、アート・芸術、音楽、経済、政治、福祉、信仰、黙想など、自分の興味にあわせて選ぶことができます。(参加するかどうかは自由)

    主に以下のような種類のワークショップが毎年入っていると思います。講演や講義のような一方的なものではなく、ゲストとの距離がかなり近いです。若者の意見や質問を聞きながら進む双方向的な内容が多いので面白いです。
    • 美しさに触れるもの、創造性に関するもの
    • 困窮した人々と連帯する具体的な道を考えるもの 
    • 争いのあるところに和解をもたらす活動をしている人々のお話し
    • 他宗教との交流や理解を深めるもの
    • その土地の歴史や文化を学ぶもの 
    • 自分の生き方について考えるもの
    例えば、経済のワークショップなら経営者やエコノミスト、政治なら政治家などが率直なお話しをしてくださいます。毎年必ず入っているものは、宗教間の対話や理解を深めるワークショップ。ユダヤ教のラビのお話を聞くものや、イスラム教のモスクを訪問するなど、大変人気がありました。

    その国ならではのワークショップもあります。過去の例だと、ストラスブールならEU本部を会場に欧州理事会の副議長さんにお話を聞くなど。ロッテルダムでは市長さんのお話。市長さんは誰かがその日のために用意した原稿は使わず、自分の言葉で率直な思いをお話しされ、これがとても面白かったそうです。
    欧州議会でテゼ(2013年 ストラスブール大会) ……テレビで見たことある!


    音楽の都プラハでは、チェコ・フィルの団員によるヴィオラ・コンサートがありました。ローマならカタコンベ・ツアーやバチカン美術館の見学。無料です。外国語が得意でないひとは、音楽や芸術鑑賞の方が楽しめるかも。

    去年のプラハ大会で一番人気だったのは、トマーシュ・ハリクさんの講演。ハリクさんは、その年テンプルトン賞を受賞したチェコでいまもっとも旬な人物のひとりです。中部ヨーロッパで最古の大学といわれるカレル大学を会場に行われました。

    これを聞くだけでも参加したくなります!バレンシア大会でのワークショップの内容は、大会にエントリーした後、12月中旬以降に発表されます。参加する方のお楽しみということになります。


    国際交流

    参加者は、何百ものホスト・チャーチに振り分けられ、そこでさらにホスト・ファミリーに出迎えてもらいます。ホスト・チャーチでは、小さなグループでの分かち合いがあり、他の参加者や地元の住民と交流する機会があります。26日から参加する人は、ボランティアで仕事を一緒にするので、さらに友だちが沢山できると思います。

    大晦日には、23時から深夜の祈りがあって、歌で新年を迎えます。0時からはご馳走が用意されていて、歌ったり踊ったりの国際交流パーティがあります!

    最終日には、一週間お世話になったホスト・ファミリーが伝統的なお正月のお料理を用意して下さり、一緒にいただきながら、交流のひとときを持ちます。


    プログラムの詳細

    12月26日~12月28日(希望者のみ)

    大会を準備するためのボランティア日程が26日から2日間あります。可能な方は、ボランティア日程で参加することをお勧めします。いくつか明確な理由があります。

    まず、28日からメイン大会だけ参加する人は、大人数に圧倒されて、あれよあれよという間にプログラムが進み、やっと慣れてきた頃に終了ということになりがちです。一方、26日から参加する人は、比較的人数が少ないときから、徐々に生活リズムを整え、メイン日程に備えることができます。

    また、同じワークを手伝うことで共通の仲間ができます。役割があることによって、より主体的に参加することができる。これもテゼのプログラムで大切な点です。その場合も、28日からは一般の参加者と同じようにプログラムに参加できます。

    わずか2日の違いですが、メイン大会だけの参加と比べて、充実度は倍くらい違います。ボランティア日程をやりきってメイン大会が始まる頃には、「え!今からメイン?もう旅行代、もととれたかも……」と感じると思います。

    そして、ポイントは26日から参加する人も、28日から参加する人も滞在費は同じ!ということ。つまり、26日からの2泊3日分の滞在費は無料ということです。3食の食事や公共の交通機関が無料になるパスも含めてです。

    旅行費用で大部分を占める航空券を大幅に安くできる点も魅力です。12月の航空券は出発が年末になるにかけて高騰します。27日や28日あたりは、多くの人が年末休暇に入るため、非常に高くなります。25日・26日現地着なら、まだギリギリ安い航空券があります。

    ボランティアには、以下のものがあります。歌うチーム以外のボランティアは、どこのチームに入るか現地に行ってから決まります。
    • 歌うチーム(聖歌隊) 
    • 食事配布チーム
    • 交通整理チーム
    • 会場設営チーム
    • ウェルカム・チーム(28日からの参加者に案内をする)
    歌うチームに参加したい人は、あらかじめ事前登録の際に申し込む必要があります。沢山の曲を覚えなくてはいけないのですが、練習がとても楽しいので、歌チームは一番人気があります。


    12月28日~1月1日(メイン大会)

    詳細は発表されていませんが、例年のプログラムを踏まえると以下のような内容です。多少変更はあるかもしれませんが、大まかな内容や流れは毎年同じです。


    12月28日 
    • 夕の祈り

    12月29日
    • 朝の祈り
    • ホスト・チャーチでの交流プログラム
    • 昼の祈り
    • ワークショップ1日目(自由参加)
    • 夕の祈り

    12月30日
    • 朝の祈り
    • ホスト・チャーチでの交流プログラム
    • 昼の祈り
    • ワークショップ2日目(自由参加)
    • 夕の祈り
     
    12月31日
    • 朝の祈り
    • ホスト・チャーチでの交流プログラム
    • 昼の祈り
    • 国・地域別ミーティング(アジアの参加者たちで集う)
    • 夕の祈り
    • 23時から 深夜の祈り
    • 0時から国際交流パーティ(国別に出し物をする)

    1月1日   
    • 朝の祈り
    • ホスト・ファミリーと昼食&交流のひととき
    • 15時ごろまでに出発
     

    宿泊・食事など

    大会中は、ほとんどお金がかかりません。宿泊は、現地の方々のご好意によるホームステイで無料ですし、食事・交通費は最初に払う70ユーロに含まれていますので、大会中はお財布を持ち歩かなくてもいいくらいです。

    その代わり、とてもシンプルな生活です。生活の単純素朴さということもテゼで大切にされていることのひとつです。豪華なホテルやショッピングなどを楽しみたい方には、お勧めしません。

    宿泊は、寝袋持参です。多くの人は、学校や教会の施設や修道会、寮やゲストハウスなどで寝泊りさせてもらいます。運がよければ、ホストファミリーで迎えてもらうことができます。ただし、(ワールド・ユース・デーのように)野宿ということはないので、安心してください。必ず室内ですし、トイレやシャワーも使えます。

    食事は、朝はホスト・ファミリーで、パンやコーヒーなど簡単な食事を用意してくださいます。昼と夜は、メイン会場で温かい食事が配られます。例年メインディッシュは、だいたいミネストローネなどの3種類くらいの缶詰がローテーションです。後はハム・チーズやパン、お菓子やミネラル・ウォーターまで配ってくれます。

    ヨーロッパ大会の場合、参加者は大会中、なんと電車・メトロ・バス・トラムなど市内の公共の乗り物がすべて乗り放題になります。自治体をあげて支援されている大会なのでこういうことができるんだろうと思います。


    費 用

    航空券+参加費(70ユーロ)+大会日程前後の滞在費

    大会中の滞在費は参加費だけ。これが格安なので、ほとんどの費用は飛行機代と大会前後の宿泊費などによって決まります。そして、飛行機と前後の宿泊費は、早めに予約すればするほど安くなると考えてください。一応目安として参考になる情報を書いておきます。

    大会前後の滞在費

    12月26日は朝から大会の準備に参加するため、25日にバレンシア入りしておく必要があり、また1日くらい観光もしたいということで、翌日の2日に帰ることにすると、12月25日と1月1日の2日分自分で宿泊先を手配する必要があります。

    相場が都市によって違うのですが、早めに予約すれば1泊3千円くらいの安宿もありそうです。

    航空券

    航空券もいつ購入するかによって値段が大きく違います。年末年始のフライトは、経験的に6月~7月以降は後になればなるほど安いフライトを見つけるのが大変になります。

    参考までに、過年度の大会では、同じような日程で6月に探した場合には10~12万円、11月下旬頃になると18万~23万くらいでした。

    また、出国・帰国の日程によっても大きく変わってきます。12月25日現地着のフライトはまだ安いチケットがありますが、27日・28日あたりはもっとも高額になります。

    これならいいかなというのを関東出発の場合で探してみたので、フライトを探す目安として参考にしてみてください。(2015年5月中旬の時点で購入可能なフライトです。いつまで同じ条件で購入できるかはわかりません。)

    JPY 108,130(キャンセル料3万円、変更手数料1万5千円)

    行きのフライト(KLM)/ 旅行時間 16h25(乗換1回)

    成田⇒バレンシア
    =======================
    12月25日(金)
    12/25 11:30 成田
    12/25 15:25 アムステルダム
    KL 0862

    (乗換時間: 2h05)

    12/25 17:30 アムステルダム
    12/25 19:55 バレンシア
    KL 2659
    =======================

    帰りのフライト / 旅行時間 19h15(乗換2回)

    バレンシア⇒成田
    =======================
    1月2日(土)
    1/2 10:25 バレンシア
    1/2 13:00 アムステルダム
    KL 2658

    (乗換時間: 1h40)

    1/2 14:40 アムステルダム
    1/3 06:55 北京
    KL 4303

    (乗換時間: 2h15)

    1/3 09:10 北京
    1/3 13:40 成田
    CA 0925
    =======================


    FAQ よくある質問

    誰が来るの?

    対象は17歳~35歳までの若者。毎年3-4万人が世界中から集まります。作ろうと思えば、世界の友だち100人余裕でできると思いますよ!


    カトリックじゃなくてもOK?

    せめてクリスチャンだけでも教派を超えて和解できていたら、ヨーロッパで大きな戦争は起きなかったのではないか?と考えて、教派を超えた和解を目指して、第二次世界大戦のさなかに生まれたのがテゼ共同体です。

    スペインはカトリックの国ではありますが、テゼの大会ですので、カトリックでもプロテスタントでも教派に関わらず歓迎してくれるはず。さらに、教会に属していなくても、興味のある方はだれでも参加できます。


    本当にクリスチャンじゃなくても参加できる?

    キリスト教の巡礼であることを理解していて、年齢制限を満たしている方は、だれでも参加できます。自分は仏教だけどテゼが大好きでこの大会に毎年参加しているという友人もいるので、安心してください。

    そもそも、ヨーロッパでも若者の教会離れが進んでおり、親がクリスチャンであっても自分は教会に行っていない、洗礼を受けていない、宗教についてもよくわからないという若者も少なくありません。

    そんなイギリスの普通の高校生たちが、フランスのテゼを訪れた様子を自分たちで伝えているビデオが以下から見ることができます。

    「必ずしも神を信じているわけではない訪問者についてどう考えていますか」という高校生の質問に対して、ブラザー・スティーブンがこのように答えています。

    「テゼでは、誰でも歓迎されます。来るにあたって、何か書類に署名する必要もありません(笑)。わたしたちは皆、探求者です。人生の真なるもの、人生の意味を探す上で、まったく同じ所に立っています。」



    語学に自信がないけど大丈夫?

    共通語は英語です。とはいえ、参加する人は英語が母国語でないヨーロッパの方々がほとんどです。必ずしも英語が得意とは限りません。ゆっくり、ゆっくり話します。自己紹介などあらかじめ準備していけば、きっとコミュニケーションできるはず。

    そして、日本から他にも行く人がいると思うので、道中が心配であれば何人かで予定を合わせて行くことも可能と思います。

    現地の人で若者でない人はスペイン語しか話せない可能性がありますが、言葉が通じなくても案外と何とかなるもの。辞書などもっていくと、さらにコミュニケーションができて楽しくなるかも。


    年齢制限を満たしていないけど参加できる?

    16歳の方は、保護者の同意書と一緒に行ってくれる人がいれば、参加できます。

    36歳以上の方は、団体を引率する場合に限り参加可能です。ただし、寝袋持参で食事も簡素ですし、あまり年齢が上の方には厳しい滞在環境かも。

    テゼのウェブサイトには、「この大会は青年対象に行われるものなので、36歳以上の方はフランスのテゼの方にいらっしゃってください」と書かれています。


    友だちと参加したい

    年齢制限を満たしている限り、誰でも参加できますが、男女で泊まる場所は基本的に別になると考えてください。

    3-4万人の参加者は、バレンシア市内・市外の様々な教派のホスト・チャーチに到着順に振り分けられます。ホスト・チャーチは数百はあると思います。ホスト・チャーチが同じになる人は、教会の大きさや受入れ人数にもよりますが50名~300名くらいでしょうか。

    ホスト・チャーチが同じになるためには、事前登録で同じグループとして申し込んでおき、また初日の朝早めに友だちと待ち合わせ、一緒に大会受付をします。その際に、「同じホスト・チャーチで!」とお願いすることが大切です。午後に行くと、人数によっては同じ場所に入れる受入先が残っていない可能性が高いので、一番のりで行った方がよいと思います。

    日程が別だったり、受付を別々にした場合、偶然同じホスト・チャーチになるということは、ほとんどありません。ホスト・チャーチが別になると、同じ大会に参加していてもお友だちと過ごせるチャンスは限りなく少なくなります。連絡手段がなければ、4万人の中から友達を偶然見かけるなどはほとんどないでしょう。

    とはいえ、この大会に参加する人のほとんどは一人で参加します。一人になったとしてもあまり心配することはありません。その辺にいる人とすぐ仲良くなって、一緒に行動することになると思います。


    身体障がいがありますが参加できる?

    モチロンです!大歓迎されると思います。

    介助が必要な方は、まず一緒に行ってくれる同性の若者を見つけることが大切と思います。例えば車椅子なら、車椅子で滞在しやすい場所にホームステイ先を用意してくれますので、早めに(遅くても11月ごろまでに)宿泊に必要な条件や障がいの詳細をテゼに連絡して、登録を済ませる必要があります。

    脳性まひで重度の障がいを持ちつつ、車いすでテゼの大会やバングラデシュのテゼに何度も行っている有田憲一郎さんという方がいます。知的・身体的に拘わらず、ハンディのある方こそぜひテゼの大会に参加できたらいいなと思います。

    参加したい!次はどうすればいい?

    9月にテゼのウェブサイト(http://www.taize.fr)で大会の受付が開始されます。締め切りは12月1日。ウェブの登録フォームから参加申込を送り、その後確認のメールがテゼから来たら登録完了になります。

    登録は英語、フランス語、ドイツ語などで可能です。語学ができなくても、Google Translateで何とかなると思います。心配でしたらお手伝いできますのでお知らせください(笑)。

    なお、日本からの場合9月からフライトを予約するのでは遅すぎると思います。安く買いたければ、キャンセル・変更可能な条件でフライトを7月くらいまでに予約することをお勧めします。

     
    わたしはこの大会に参加したことがあるので、追加の情報やサポートが必要でしたらお手伝いできると思います。遠慮なくお問い合わせください。一生忘れられない、よい旅になりますように!


    追記: ヨーロッパ大会を東京でやるとしたらこうなる(笑)↓

    ヨーロッパ大会で行われていることを東京に当てはめて具体的に想像してみると、テゼのヨーロッパ大会がいかにとんでもないミッション・インポッシブルな大会かがよくわかります。これが40年近く続いているのですから、すごいことです。
     
    • 1万人の第九どころじゃない。4日連続で世界中の若者が終結。3万人で歌う祈り
    • 祈りは日本武道館は入りきらないので、スーパーアリーナで。大晦日はNHKが中継
    • 首都圏の約300のカトリックとプロテスタントの教会が教派の違いを超え参加者を歓迎
    • キリスト教だけでなく、他宗教のご家庭も協力してのホームステイ
    • 参加者は首都圏の公共の乗り物が乗り放題
    • 自衛隊が大量の食事を瞬時に温める装置を出してくれて、大会中の食事を温めてくれる
    • 東京都が歓迎のしるしとして、大晦日に打ち上げ花火をあげる
    • これで参加費は1万円弱!
    • 日本だったら?ワークショップ(※架空)
      • アジアと日本の政治家を招いて平和のワークショップが東大で開催。モデレーターは姜尚中さん
      • 103歳の日野原重明さんが若者に伝えたいこと
      • 光と影の祈りの芸術―影絵アート藤城清治さんのワークショップ
      • イコンと聖歌―正教会の美を学ぶ。ニコライ堂にて
      • ノーベル賞科学者が語る信仰と科学
      • 日本の詩人 八木重吉について学ぶ
      • N響の団員さんによる教会コンサート
      • 東北で被災者と共に生きることを選んだ青年たち
      • バングラデシュで障がい者のために働く日本人ワーカー
      • 東京都心のモスク 東京ジャーミィを訪問。イマーム(導師)のお話し
      • ヤマ●キ製パンの社長さんが経営と信仰について語る
      • 信頼の道 日常の生活で―テゼのブラザーの講話
      • 個人的な黙想のプログラム
    夢は広がりますね。こんな大会があったらぜひ参加してみたい……。

    「テゼの人たち」って誰のこと?


    「テゼの人たち」(Taize people)という表現を日本でも海外でもよく耳にします。これは誰のことを指しているのでしょうか。


    「テゼの人たち」は100名しかいない

    フランスのテゼ村では、テゼのブラザーたち、テゼに協力する他の修道会の人たち、テゼに協力する青年ボランティアたち、そして訪問者たちが、緩くつながったコミュニティをなしています。

    しかし、「テゼ共同体」は、男子の修道会の名前です。テゼ共同体(Communauté)と言う場合、そのメンバーは、終生誓願をたてた男性の修道士のみを差します。現在は100名ほどです。ブラザーのうち3割ほどは、海外の貧しい地域で暮らしているので、フランスにいるのは70名ほどです。

    テゼで女性の受入れを担当しているのはシスターです。青年の受入れを手伝うために派遣された、聖アンデレ修道女会など伝統的なカトリックの修道会のシスターです。シスター方は日中テゼで活動していますが、隣村のアメニーにお住まいです。

    テゼの運営は、数週間~1年ほど長期で滞在する青年のボランティアによって大部分が任せられています。彼らは「パーマネント」と呼ばれます。長期のパーマネントは、ブラザー見習いとしてたてられることがありますが、ほとんどの若者は数週間・数か月過ごして帰っていく、期間限定の滞在者です。

    その他の大多数は、一週間滞在して帰る訪問者です。訪問にあたって特に条件はなく、誰でも訪れることができます。これらの訪問者は、お客さんではありますが、テゼのメンバーではありません。

    フランスのテゼに行ったことがあるという方も、一日3回の祈りを共にするという他には、ブラザーがどんなところに住んでどんな一日を送っているのかという基本的なことですら、正確に知る人はほとんどいないと思います。

    訪問者は、テゼの中でもお客さんのために設けられた限られた場所しか知りません。テゼでブラザーたちが生活するエリアと、訪問者が滞在するエリアは明確に分けられています。基本的には、ブラザー以外の人が自由に立ち入ることはできないようになっています。

    訪問者は、限られたブラザーとしか接点がないのです。「テゼ」という場合、無数のテゼの協力者たちや訪問者ではなく、ほんの小さなグループの修道士たちを指しています。


    日本にテゼの人はいない

    日本には80年代にテゼのブラザーたちが拠点を置いていたことがありますが、現在では日本に支部はありません。現在、日本人のブラザーはテゼにはいません。

    ブラザーたちが日本を去った後に始まったのが「黙想と祈りの集い」で、これをボランティアで支えている人々がいます。なかには、個人的にテゼのブラザーと連絡を取り合っている人もいます。彼らはテゼの友人ではありますが、テゼのメンバーでも代表でもありません。

    ほとんどは、日本で「黙想と祈りの集い」に参加し、朗読や音楽を頼まれるうちに定期的にお手伝いするようになり、自分の教会でも見よう見まねで集いを始めたという人々で、テゼやその祈りのスタイルに関する理解も人それぞれです。こうした人々は全国に何百人もいると思います。

    祈りの中でテゼの曲を歌うのに特に許可は必要ないので、それぞれの教会で自由に用いることができます。つまり、これらの集いの多くは、テゼ共同体が知らないところで企画されているものです。

    度々、「テゼはこうだ」という意見を耳にすることがありますが、よく聞いてみると「それってテゼとはまったく関係ないのでは?」ということがあります。

    CD: テゼ - ユニティと平和の音楽(Taize: Music of Unity and Peace)

    「テゼ: ユニティと平和の音楽」(ドイツ・グラモフォン)
    Taize: Music of Unity and Peace



    レーベル: Deutsche Grammophon (Universal Music)
    収録時間: 67分51秒


    このアルバムについて


    テゼは、フランス・ブルゴーニュ地方にある男子の修道会です。第2次世界大戦でヨーロッパが分裂と争いに満ちていた時代、和解と平和の小さなしるしとなることを願って創立されました。現在は、年間何万人もの若者が訪れるヨーロッパ有数の巡礼の地となっています。

    テゼは、美しい歌で祈りを捧げることでも世界的に知られています。このアルバムは、クラシックの老舗レーベル、ドイチェ・グラモフォンの国際スタッフとテゼのコラボレーションにより生まれたアルバムです。

    このアルバムには一般に「テゼの歌」として世界中で歌われている短い繰り返しの歌だけでなく、フランスのテゼで日常的に歌われている他の種類の曲(3番、6番、9番、15番など)も収録されており、巡礼地であるテゼを訪れているような雰囲気に包まれる一枚だと思います。

    レコーディングは、2014年6月30日~7月4日に、ドイツの高校生たちを中心とするごく少人数の聖歌隊で行われました。(一部の曲は、その週滞在していた2,500人とともに歌われています。)

    ドイチェ・グラモフォン社長マーク・ウィルキンソンは、このレコーディングを喜び、次のように述べています。
    「この優れた、抒情的で心に触れる音楽は、幅広い聴衆に受け入れられる価値があるものです。音楽には、変化をもたらし、隔ての壁をなくす力があります。テゼの歌の比類ない質の音楽がそれを証ししています。」


    レコーディングの様子 (YouTube)





    テゼの歌について

    テゼの歌の特徴は、繰り返して歌うスタイルの短い単純素朴な黙想的な歌です。それぞれ歌には固有の原語があり、ヨーロッパの様々な言語で作曲されています。テゼで歌われているのと同じように、このアルバムではそれぞれの原語で歌われています。


    テゼの歌は、クラシック・ギターを伴奏に歌います。歌の一部は、歌のソロを重ねて歌うことができますが、このアルバムでは主に英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語でソロパートが歌われています。

    収録曲(作曲者 / 原語)
    1. The Bells of Taizé - テゼの鐘
    2. Veni Sancte Spiritus  (J. ベルティエ / ラテン語)
    3. イントロダクション - Seigneur, ouvre mes lèvres (J. ベルティエ / フランス語)
    4. Bless the Lord (J. ベルティエ / 英語)
    5. Laudate Dominum (J. ベルティエ / ラテン語)
    6. Répons: Le Verbe s’est fait chair(テゼ / フランス語) 
    7. Beati voi poveri (テゼ / イタリア語)
    8. Jubilate, coeli (J. ベルティエ / ラテン語) 
    9. Psaume 63 (J. ジェリノー / フランス語)
    10. Bleibet hier (J. ベルティエ / ドイツ語)  
    11. In manus tuas, Pater (テゼ / ラテン語) 
    12. Surrexit Christus (J. ベルティエ / ラテン語) 
    13. Gospodi pomiluj C (ロシア正教 / ロシア語)
    14. Aber du weißt den Weg für mich (テゼ / ドイツ語) 
    15. Cantique de Siméon (J. ベルティエ / フランス語) 
    16. Jésus le Christ (J. ベルティエ / フランス語) 
    17. De noche iremos (J. ベルティエ / スペイン語) 
    18. Ubi caritas et amor (J. ベルティエ / ラテン語)
    19. Let all who are thirsty come (テゼ / 英語)


    入手方法

    このアルバムは、一般のCDショップの店頭で購入することができます。


    解  説

    各曲の意味や特徴について詳しく知りたい方は、追記の解説をご覧ください。


    フランスのテゼの祈りを聴くには


    本場テゼの祈りを聴く

    日本で行われているテゼの歌による黙想と祈りとフランスのテゼの典礼は、基本的な進め方や祈りの構造はほぼ同じです。

    ただし、日本の集いには独自のアレンジが加わっている部分もずいぶん多くあります。場合によっては、テゼの祈りとは雰囲気がかなり異なるといった集いもあると思います。

    本場のテゼの祈りに興味がある方は、祈りの一部がライブ録音され、定期的に配信されているので、聴いてみてはいかがでしょうか。以下にアクセス方法を説明します。これらはもちろん無料です。

    2種類のPODCAST
    直近10件より古いものは「Pages」(黄色いハイライト部分)からアクセスすることができ、過去100件まで遡って聞くことができます。

    podcast-bp

    祈りの順序

    PODCASTでは、テゼの祈りの前半の中核部分だけが抜粋して放送されています。


    (歌)………詩編+アレルヤの前に1-2曲入る場合もあります

    詩 編アレルヤとともに詩編が歌われます。必ずアカペラで歌います

           複数の歌のブラザーが即興で詩編を歌っています。
           詩編は朗読することも可能です。

    聖 書……新約または旧約聖書が複数言語で読まれる

    黙想的な歌

    沈 黙……放送ではカットされていますが、ここで10~15分ほどの沈黙があります

    祈 り……ブラザー・アロイスの祈り


    共同祈願……(共同祈願が入るのは、夕の祈りのみ)

           キリエ・エレイソンとともに共同祈願が歌われます。必ずアカペラで歌います

           複数の歌のブラザーがキリエの合間に即興で祈りを歌っています。
           最後に朗読の祈りが入ることがあります。



    一年を通して録音を聞いていただくと、ギター以外の楽器が入るのは夏のピーク時やイースターなどの特別な週だけだということが分かると思います。

    ピーク時を除けば、普段テゼに集まっているのは、数百人から千人くらいの人数だと思いますが、普段の音楽の編成はかなりシンプルで、伴奏もなくアカペラで歌うことも多いです。


    参考情報

    祈りを企画する:集いのプリント(レント向け)


    集いのプリント(レント向け)

    集いの人数に関わらず、どんな集いでも用いることができる、レント(四旬節・受難節・大斎節)向けの歌詞プリントを作ってみました。ご自由にお使いください。

    日本で手軽に入手できるテゼのCDアルバム「インストゥルメンタル1」と「インストゥルメンタル2」から、日本語の歌集に載っていて、レントに歌える曲を選んでいます。これらのCDを伴奏として使えば、少人数で伴奏者がいなくても集いを企画することができると思います。

    レントには多くの教会で「アレルヤ」「グロリア」を歌わないという伝統があり、この時期口にするのを避けている方もおられます。そのため、歌詞にアレルヤ・グロリアが入っている曲は除いてあります。
    集いの歌詞プリント(レント)
    (A4に印刷して半分に切ってください。)

    主要なテゼの楽譜集

    今後祈りの集いをやってみたいという人のために、主要な楽器譜集についてまとめてみようと思います。ただ、楽器譜集を入手するに前に、いくつか知っておいた方がよいかなという点もあります。


    よくある例ー楽器が多すぎて歌が聞こえない

    テゼの楽器譜には、たくさんの楽器パートが書かれています。楽器をたくさん用いるのは、テゼの国際大会やワールド・ユース・デーのような、数千・数万人の大きな集いのみです。

    20-30人の集いで、リコーダー、フルート、クラリネットにトランペット……これは明らかに楽器が多すぎます。3つも4つもの楽器は必要ありませんし、ギター以外の楽器は、特になくても構いません。

    日本の集いは、規模としてはもっとも小さい部類です。楽器譜集にも書かれていますが、小さな集いの楽器編成は「ギターとギター以外の楽器1つか2つ」です。楽器が足りないことを心配するよりも、むしろ楽器が多すぎないか気をつけた方がいいと思います。

    楽器が多いことの弊害は、別の機会に説明します。

    よくある例ー演奏スキルが足りていない

    楽器の奉仕者は、誰でもよいわけではありません。一定の技術が必要になりますが、その点も楽譜集には書かれています。テゼの楽譜集が対象としている演奏者は、「上手なアマチュアの音楽家」の範囲に相当する方です。

    現在のテゼの音楽を確立したブラザー・ロベールの文章にはより具体的に書いてあって、「アマチュアの中級者以上からセミプロ」程度の人が想定されています。

    メロディー自体はそれほど難易度は高くないので、つい初心者でも挑戦したくなってしまうものですが、単純なメロディーほど素の技術が如実に表れてしまうものです。共同の祈りは練習の場ではないので、楽譜どおりに美しく演奏できるまでは、家で研鑽を積む必要があります。

    何のために楽器を入れるのかというと、一番大切な会衆の歌をサポートするためです。祈りの妨げになるようでは、入れる意味がありません。そのような奉仕者がいない場合は、無理に楽器を入れる必要はないと思います。

    自宅では、「テゼ インストゥルメンタル」のCDを聞きながら練習し、練習の様子を録音して自分でも聞いてみると、自分の演奏が音やリズムを外していないか客観的に確認することができます。


    それでは、主要な楽器譜集について説明したいと思います。下記のギター譜・楽器譜集でほとんどの曲は網羅できます。この他の楽器譜集を書店で見かけることがありますが、まずはこれらの楽譜集入手してから、他のものが必要かどうか判断すればよいと思います。


    ギター譜(2008年出版)

    「Song from Taizé : Guitar accompaniments」
    「Chants de Taizé : partitions pour guitare」
    「Chants de Taizé (Songs from Taizé) - Guitar book」

    (多言語表記のため、サイトによって題名が違いますが上記は同じ楽譜集を指します。)
    • ギター譜:Annamária Kertész(曲・歌詞:Ateliers et Presses de Taizé)
    • 出版社:  Les Presses de Taizé
    • 発売日: 2008年4月30日
    • ISBN-10: 2-8504-0244-3
    • ISBN-13: 978-2-85040-244-9
    • 定価: 25 euro  
    ギター伴奏に特化した楽譜集はこの一冊のみです。テゼの定番の曲から選んだ87曲につき、旋律伴奏のアレンジ譜が載っています。(他の器楽譜集に載っていないアレンジが載っています。)

    コード、クラシック形式の旋律伴奏が複数含まれています。一番簡単なアレンジにはタブ譜、カポタストを使った場合の楽譜があり、そのほかにも難易度は初級~上級者向けまで、複数のアレンジ譜が含まれます。

    また、テゼの曲には、ソリストの先唱ではじまるものがありますが、そのような曲でギターがどのように歌いだしのコードを出すか、冒頭の始まり方、終わり方といった細かい点まで書かれています。

    英語ではありますが、前書きにはテゼのギター伴奏について具体的な注意点も書かれていて、ギターの伴奏をする人は必携の本と言えます。

    この本の表紙は、2001年出版の楽譜集(黄色い本)と一見同じに見えます。内容・収録曲が違うので、購入の際には間違えて買わないようにお気を付けください。

    楽器譜集(2001年出版)


    「Song from Taizé : Instrumental Parts」
    「Chants de Taizé : parties instrumentales」
    「Chants de Taizé (Songs from Taizé) - Instrumental Spiral Edition」

    (多言語表記のため、サイトによって題名が違いますが上記は同じ楽譜集を指します。)

    • Ateliers et Presses de Taizé(ギター譜:Annamária Kertész)
    • 出版社:  Les Presses de Taizé
    • 発売日: 2001年8月25日
    • ISBN-10: 2-85040-185-4
    • ISBN-13: 978-2-85040-185-5
    • 定価: 25 euro  
    日本のキリスト教書店でも購入できる、黄色い本です。71曲について、伴奏譜が付いています。
    (オルガン(キーボード)、ギター、リコーダー、フルート、フルート・デュオ、オーボエ、クラリネット、イングリッシュ・ホルン、ファゴット、トランペット、ホルン、トロンボーン、チェロなど)

    楽器譜集(2007年出版)

    「Christe Lux Mundi: Instrumental Edition」
    • Ateliers et Presses de Taizé(ギター譜:Annamária Kertész)
    • 出版社:  GIA Publications, Inc.
    • 発売年: 2007年
    • ISBN-10: 1-57999-694-9
    • ISBN-13: 978-1-57999-694-9
    • 定価: 15 euro
    「Christe lux mundi」という楽譜集には、楽器の伴奏譜が載っている「楽器版」(Instrumental Version)の他に、同じ名前で「会衆版」(Assembly Version)、「歌のソロ版」(Vocal Version)があるので間違えて別のものを買わないように気をつけてください。

    祈りを企画する: 少人数の集いの選曲


    少人数の集い向けの曲

    初めて祈りを企画するという場合や、20-30名ほどの小さな集いで参考にできるのが、テゼのインストゥルメンタルのCDに収録されている曲です。
    インストゥルメンタル 3枚組

    このCDは、テゼ共同体制作による楽器のみの演奏アルバムです。少人数で企画されるテゼの歌による集いを支えるために作られたもので、少人数で美しく歌える歌が選ばれています。

    日本では「インストゥルメンタル 1」、「インストゥルメンタル 2」がサンパウロから発売されていて、キリスト教書店やインターネットの通信販売で購入することができます。

    インストゥルメンタルのCDは、現在1から3まであり、最近3枚組が発売されました。インターネットで入手することができます。


    インストゥルメンタル収録曲から選ぶ

    以下のリストは、3枚のインストゥルメンタル・アルバムに含まれる曲のうち、日本語の歌集に含まれている曲をピックアップしたものです。最初はこの30曲のなかから選んでみてはいかがでしょうか。

    「インストゥルメンタル 1」 
    • 01 - すべての人よ 主をたたえよ / Laudate omnes gentes(歌集 1番)
    • 02 - 聖なる霊よ 愛の火を / Tui amoris ignem(歌集 39番)
    • 04 - わが心 たたえよ主を / Bless the Lord(歌集 5番)
    • 05 - あがめよ たたえよ (マニフィカ) / Magnificat (canon)(歌集 13番)
    • 06 - いつくしみと愛 / Ubi caritas(歌集 3番)
    • 07 - イエス 内なる光 / Jésus le Christ(歌集 24番)
    • 10 - とわにたたえて歌え / Misericordias Domini(歌集 8番)
    • 12 - 恐れるな 煩うな / Nada te turbe(歌集 52番)
    • 14 - 目覚めてとどまれ / Bleibet hier(歌集 42番)
    • 15 - イエスよ み国に / Jesus, remember me(歌集 49番)
    • 17 - み子キリスト / Christe Salvator(歌集 50番)
    • 18 - ほめたたえよ / Benedictus(歌集 22番)

    「インストゥルメンタル 2」 
    • 02 - 歌え主に感謝 / Confitemini Domino(歌集 21番)
    • 03 - グロリア グロリア / Gloria 3(歌集 17番)
    • 05 - 主の聖なるみ名を / Sanctum nomen Domin(歌集 38番)
    • 06 - 心の平和わが救い / Mon me se repose(歌集 45番)
    • 07 - 聖なる主の霊 /Spiritus Jesu Christi(歌集 30番)
    • 08 - 主こそまことの救い /El Senyor(歌集 2番)
    • 09 - イエス あがない主 / Jesu Redemptor(歌集 37番)
    • 11 - 父よ ゆだねます / In manus tuas pater(歌集 47番)
    • 12 - 主に頼る人は / Bonum est confidere (歌集 6番) 
    • 13 - 待ち望め 主の日を / Wait for the Lord (歌集 11番)
    • 17 - ともに喜び歌おう / Venite, exultemus Domino (歌集 11番)
    • 18 - あわれみを 主よ / Ostende Nobis(歌集 25番)

    「インストゥルメンタル 3」
    • 05 - おー ともに主をたたえん / Adoramus te O Christe(歌集 4番)
    • 10 - 世の光キリスト / Adoramus te Christe(歌集 48番)
    • 11 - たたえよ神を / Laudate Dominum(歌集 15番)
    • 13 - 主の平和を / Da pacem cordium(歌集 34番)
    • 17 - ともにいてください / Bleib mit deiner Gnade(歌集 46番)
    • 19 - あがめよ主の十字架を / Crucem tuam(歌集 51番)

    伴奏の重要性

    祈りを企画したいのに、伴奏してくれる人が見つからない!ということがあります。伴奏は、音程とリズムで歌を支える役割がありますが、伴奏者が慣れていなかったり、技術が不足していると、正確な音程・テンポで弾けないという場合があるかもしれません。

    ギターはソロ楽器なので、クラッシック・ギターを本格的に習っているという人でも、意外と一定のテンポで伴奏するのが苦手という人が少なくないそうです。ソロ・ギターなら、早くしたりゆっくりにしたり、感性のままに弾けばよいのですが、祈りで伴奏する場合、それでは役割を果たすことができません。

    ギターが一定のテンポで弾かなければ、祈りが深まる前に歌が止まってしまったり、伴奏の緩急に振り回されて、歌っている人が疲れてしまいます。集中して歌うためには、伴奏が安定していることはとても重要な要素です。


    伴奏のサポートとして音源を用いる

    インストゥルメンタルのCDは、祈りの場で流して一緒に歌えるように作られています。歌いたい順番にしてMP3プレーヤーから再生すれば、そのまま伴奏として使うことができます。

    また、伴奏者が慣れていない場合も、音源をスピーカーで流しながら一緒に弾いてもらうことで、安心して歌うことができると思います。

    こんな風に、たとえ数人しか集まらない集いであっても、奉仕者がほとんどいなくても、場所と時間さえあれば、祈りを企画することができると思います。皆さんも始めてみてはいかがでしょうか。

    Photo: Creative Commons - Magis Brasil

    祈りを企画する: 曲を選ぶには


    好きな曲を何でも選べるわけではない

    テゼには、たくさんの曲がありますが、どのように曲を選ぶのかについてはあまり知られていないように思います。

    聖書箇所やテーマに沿ってさえいれば、好きな曲を何でも選べるのか?実際には、そうではありません。状況によって「選べるもの」、「選ばない方がよいもの」があるのをご存じでしょうか。

    オーケストラ用に書かれた壮大な歌を四重奏で再現するのが難しいように、全体の人数やソリストの有無、楽器の編成によって、相応しい選曲は違ってきます。


    少人数に適さない曲

    テゼの歌の多くは、数名でユニゾンで歌っても美しく、人数によってパートに分かれて歌うと深みが生まれてさらに美しいです。また、人数や奉仕者によっては、 歌のソロや様々な楽器のパートを入れて展開することも可能です。

    そのような自由さがある一方で、少人数で歌うには適さないという曲もあります。大人数で歌うことを想定して作られた歌です。


    典型的な大人数向けの曲

    それでは、大人数向けの曲かどうかはどうやって見分けるのでしょうか。一番簡単な見分け方としては、歌詞に「おー」という箇所がある曲は、ほぼ確実に大人数向けの曲だということです。

    テゼの歌の中には、会衆とソリストが掛け合いのようにして交互に歌う曲がかなり沢山あります。会衆が「おー」と歌っている間に、重ねてソリストが別のメロディーを歌います。これらは「オスティナート・リフレイン」という種類で、大規模な集いの向けの曲です。

    例えば、次の歌がオスティナート・リフレインで、歌うには一定の人数とソリストが必要です。小さな集いでは選ばない方がよいと思います。
    • 主をたたえよ (Bénissez le Seigneur) - 歌集16番
    • 主をほめ歌え新しい歌 (Singt dem Herrn) - 歌集20番
    • 主を待ち望もう (Notre âme attend) - 歌集27番
    • イエス・キリスト いのちの泉 (In te confido) - 歌集29番
    • 聖なる霊よ 心の光 (Veni lumen (choral)) - 歌集43番
    • 歌え 主に歌え (Psalilite Deo) - 歌集55番
    • キリストよみがえりぬ (Surrexit Christus) - 歌集56番


    ソロなしで歌うことはできるのか

    オスティナート・リフレインは、ソロのパートが加わって初めて一つの歌として完成します。歌えるソリストがいない場合には、この種類の曲は選曲から外します。ソロをいれずに歌うということは、基本的にありません。

    それは、ピアニストがいないのにピアノ協奏曲をやるようなもの。または、例えばデュエットの曲なのに片方のパートだけを歌うようなものですから・・・。

    唯一の例外は、「おー ともに主をたたえん」です。この曲はオスティナート・リフレインですが、ソロなしで歌う場合があります。

    ソロがいるだけではなくて、一定以上の人数がいることも重要です。30人未満の小さな集いで会衆が歌をあまり知らない場合、この種類の曲は選ばない方がいいとわたしは思います。


    まとめ

    小さな集いのための選曲については、後日詳しく説明したいと思います。まずは、大人数なら大人数で、少人数なら少人数で美しく祈るために、それぞれ相応しい選曲があるということを知っていただけたらと思います。



    テゼの歌 一覧(ギター譜・楽器譜集)


    テゼの歌の一覧と、それぞれどの楽譜集に掲載されているのかをまとめてみました。


    【歌 集】

    日本語の歌集(1999年)
    すべての人よ主をたたえよ―テゼ共同体の歌

    • テゼ共同体 編著
    • 出版社: サンパウロ
    • 発売日: 1999年10月30年
    • ISBN 4-8056-4613-6
    • 定価: 950円(税抜) 

    Taizeの歌集(2014年): 
    Chants de Taizé

    • Ateliers et Presses de Taizé
    • 発売年: 2014-15年
    • ISBN-10: 2-85040-128-5 
    • ISBN-13: 978-2-85040-370-5
    • 定価: 3.5 euro
    フランスのテゼで用いられている歌集です。収録曲は毎年見直されます。歌の番号は、2014年の歌集をもとにしています。

    【伴奏譜】


    ギター譜(2008年): 
    「Song from Taizé : Guitar accompaniments」
    「Chants de Taizé : partitions pour guitare」
    「Chants de Taizé (Songs from Taizé) - Guitar book」

    (多言語表記のため、サイトによって題名が違いますが上記は同じ楽譜集を指します。)
    • ギター譜:Annamária Kertész(曲・歌詞:Ateliers et Presses de Taizé)
    • 出版社:  Les Presses de Taizé
    • 発売日: 2008年4月30日
    • ISBN-10: 2-8504-0244-3
    • ISBN-13: 978-2-85040-244-9
    • 定価: 25 euro  

    器楽譜A(2001年)

    「Song from Taizé : Instrumental Parts」
    「Chants de Taizé : parties instrumentales」
    「Chants de Taizé (Songs from Taizé) - Instrumental Spiral Edition」

    (多言語表記のため、サイトによって題名が違いますが上記は同じ楽譜集を指します。)

    • Ateliers et Presses de Taizé(ギター譜:Annamária Kertész)
    • 出版社:  Les Presses de Taizé
    • 発売日: 2001年8月25日
    • ISBN-10: 2-85040-185-4
    • ISBN-13: 978-2-85040-185-5
    • 定価: 25 euro  
    日本のキリスト教書店でも購入できる、黄色い本です。


    器楽譜B(2007年)
    「Christe Lux Mundi: Instrumental Edition」
    • Ateliers et Presses de Taizé(ギター譜:Annamária Kertész)
    • 出版社:  GIA Publications, Inc.
    • 発売年: 2007年
    • ISBN-10: 1-57999-694-9
    • ISBN-13: 978-1-57999-694-9
    • 定価: 15 euro

    PDF版 (2015年)

    上記のAとBの楽譜集に載っていない曲は、古すぎてもうテゼでは歌われていない曲か、新しすぎてまだ楽譜集に載っていないかのどちらかです。新しい曲については、多くがテゼのウェブサイトで入手できます。

    祈りに参加する: どの歌集を入手すればよいのか?


    基本的に楽譜は配られない

    黙想と祈りの集いは、参加者が歌を歌うことによって祈りが進んでいきますが、多くの場合、楽譜は配られません。

    楽譜はテゼの著作権物にあたるため、基本的に祈りの集いで勝手に楽譜を配るということができないためです。(ウェブサイトや楽譜集から楽譜をコピーして参加者に配る場合には、事前にテゼへの連絡が必要になります。)

    そのため、ほとんどの集いでは何も配られないか、歌詞のみを記したプリントが配られることが多いと思います。(歌詞のみを印刷したり、プロジェクタに映す場合は、テゼへの連絡は不要です。)

    また、集いによっては、あらかじめ歌う曲を決めず、その場で選曲することがあります。その場合にも、プリントを配ることができないと思います。

    ほとんどのテゼの曲は1-2行の短い歌で、何度も繰り返し歌うため、何度か聞いているうちに歌えるようになると思います。楽譜は必ずしも必要でなく、多くの方は手ぶらで参加されています。


    楽譜の購入

    一方で、歌詞や楽譜がないと難しいと感じる方もいらっしゃることと思います。苦手な耳コピでやっと覚えたと思ったら次の曲……という声もたまに聞きます。

    以下のような方は、楽譜があった方が便利だと思います。
    • 耳コピが苦手。歌詞やメロディーが正確に聞き取れない
    • 初めての歌でメロディーと歌詞を同時に覚えるのは大変
    • 楽譜があった方が、祈りに集中できる
    • ソプラノのパート以外も覚えたい
    • 後で歌いたくてもどんな曲だったか思い出せない

    どの楽譜があればいいのか?

    テゼの歌が好きで、今後は定期的に集いに参加したいという方は、楽譜の購入を考えてみてもよいと思います。その場合、いろいろな歌集があるなかで、どの歌集を入手すればよいのでしょうか。


    日本で行われるテゼの歌による集いで歌われる曲については、まずは次の2冊をお持ちであれば、ほとんどの曲がカバーされると思います。
    (各歌集の詳しい説明や入手方法は、リンク先の記事をご覧ください。)

    すべての人よ主をたたえよ―テゼ共同体の歌

    テゼの日本語の歌集は、2015年2月現在、上記の『すべての人よ主をたたえよ』の1冊のみですが、この歌集に未掲載のテゼの曲を歌う場合があります。この歌集に含まれていないテゼの曲については、今後続編としてサンパウロから出版される予定です。



    テゼの歌: YouTubeでテゼの歌を覚える


    フランスのテゼ共同体の歌は、ほとんどが日本語に訳されて、日本でも歌われています。代表的な日本語のテゼの曲は、一部YouTubeで聞くことができます。

    実際の祈りで録音されたものなので、祈りの集いに行ったことがない方も、雰囲気が分かるのではないでしょうか。


    テゼ共同体の歌(日本語) - YouTube




    テゼを訪問する:「航空券はどれくらい前に購入したらよいか」


    2015年はテゼ共同体の創立75周年にあたり、夏にテゼへの訪問を予定している方が多いと思います。夏にテゼへの旅を計画する方は、そろそろ訪問日程を決め、航空券を探した方がいい時期だと思います。

    テゼへの旅行で、もっとも費用がかかるのが航空券と現地の新幹線(TGV)の料金です。これらの費用をなるべく抑えるためには、どれくらい前から計画を立て、航空券などはどれくらい前に購入したらよいのでしょうか。

    以前「日程の立て方」について書きましたが、今回は航空券やTGVなど、さらに具体的な旅の準備について書いてみようと思います。


    旅の計画はどれくらい前から立てるのがよいか

    シーズンにもよりますが、できれば半年前には計画を立て始めるのがよいと思います。航空券は約1年(355日)前から予約できますが、搭乗の5~6か月前に需給によって価格が見直されることがあり、この時期に購入すると手頃なものが見つかりやすいと思います。

    中国系航空会社などは、経由便なので乗継時間がかかりますがその分日系や欧州系航空会社よりもかなり安いです。かなり早い段階で売りきれるので、半年前でもなくなることがあります。中国系航空会社を考えている方は、もっと前から購入した方がよいかもしれません。

    また、ゴールデン・ウィーク、お盆や年末などのピーク・シーズンの場合は、席が埋まりやすく、値段も大幅に下がることはないので、より早めに動くことをお勧めします。


    燃油サーチャージの動向も確認

    燃油サーチャージは航空券のかなりの部分を占めていますが、多くの航空会社では燃油の価格に連動しており、2ヶ月ごとにチャージが見直されます。この動向を踏まえて、購入のタイミングをはかることも大切です。

    例えば、現在は原油安を受けて多くの航空会社でサーチャージが下がることが発表されており、新しいサーチャージが2015年2月の発券分から適用される予定になっています。エールフランスで現行の燃油サーチャージが41,600円ですが、2015年2月以降に購入される分は、27,600円となります。

    1月末までに、希望する日程での航空券の相場を把握しておき、2月に入って割安なチケットが見つかればすぐ購入できるように準備しておくとよいと思います。

    なお、4月以降にはさらに燃油サーチャージが値下がりするという見通しもありますが、その頃には希望の日程で手ごろな航空券が見つからないリスクもあるのでご注意ください。


    空港からテゼまでの一般的な行き方

    テゼへの一番スタンダードな行き方は、空港からパリ市内へでて、TGVと呼ばれる新幹線と、バスを乗り継いで向かうルートです。
    • シャルル・ド・ゴール国際空港からパリ市内 《RERまたはバスなど》
    • Gare de Lyon(パリ市内)からMâcon-Loché-TGV(マコン) 《TGV》
    • Mâcon-Loché-TGVからCommunauté de Taizé 《バス》
    (※ Mâcon-VilleまたはChalon-sur-Saôneからバスで行くことも可能)

    シャルル・ド・ゴール国際空港からパリ市内へでるには、以下の方法があります。(一部、2015年から値上がりしました。)。時間帯によっては、タクシーも考えるとよいと思います。
    • 列車(RER)で10ユーロ
    • ロワシー・バスで12.10ユーロ
    • エール・フランス・バスで16.20ユーロ
    Mâcon-Loché-TGVからテゼまでのバスは30分程かかりますが、料金は1.5ユーロです。

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    値段が大幅に変わるTGV

    チケット購入の時期や方法によって値段が大幅に変わるのが、テゼからマコンまでのTGVです。航空券を購入したら、次はTGVチケットを購入できるように3か月前までに詳しい旅程を決め、準備を進めていきます。

    TGVは「テジェヴェ」と読みますが、フランス国鉄―SNCF(エスエヌセエフ)が運行する新幹線で、現在世界最速の列車といわれています。

    TGVのチケットの価格は、曜日や時間帯、年齢(26歳以下は割引がある)、車両クラス(1等車、2等車)によって大きく変わります。Prem'sと呼ばれる早期割引のチケットが大幅に安くなります。

    例えば、パリ→マコン・ロシェまでのTGVを、3か月前にPrem'sチケットでとった場合には、片道20~60ユーロ(時間帯による)程度で購入することができますが、乗車数日前に購入した場合は、片道約80ユーロかかったことがあります。

    乗車直前に窓口で購入する場合には、さらに高額になる可能性がありますし、当日の場合には予約が一杯で希望する列車に乗れないという可能性もあります。


    TGVはオンラインで事前予約

    TGVは、90日前から予約可能で、インターネットで事前予約することができます(カード決済)。Prem'sチケットは最大60%割引になりますが、キャンセル・払戻しができないので、まずは航空券を購入し、当日の予定がはっきりしてから予約することをお勧めします。

    最近は、「Print @ home」チケットといって、メールアドレスにEチケットとして発券され、印刷して持参するタイプのチケットが選択可能になりました。現地で窓口に並ぶ必要がないので、大変便利になりました。(Eチケットに対応していない便もあるため、予約時に注意すること。)

    まだこれについては十分に検証できていないのですが、以前予約した際に、TGVの予約ページで言語によって検索結果が違うということがありました。フランス語のSNCF予約サイトの方がPrem'sチケットのオープン時期が早く、便の選択肢が多く、料金も安いようなのです。

    これについては、いずれ詳しく検証してみようと思いますが、TGVの予約サイトは複数あるのでいくつかのサイトで、またフランス語でも検索して確認してみるとよいかもしれません。


    参考情報